<その5終>「卒FIT」を説明し、お客様に次の提案しよう!(全5回)
この連載は、地域密着で商売されている電気屋さんや電気工事店さんが、
「卒FIT」を迎えるお客様に対して、説明される際の参考資料にしていただくものです。
以下の説明文はコピーOKとしますので、ご活用いただければ幸いです。
<その5>太陽光発電を長く使うために
「卒FIT」を迎えたら、絶対にやっておくべきこと
まず、これまでのお話をまとめてみましょう。
●卒FITを迎えたら、必ず次の3つから選択します。
1.今までと同じ電力会社に「売電する」
2.高く買い取ってくれる新電力会社に「売電する」
3.電気を売らずに、「自家消費」
●「自家消費」には、次の方法があります。
1.「蓄電池」を活用して、できるだけ電力会社から電気を買わない
2.「エコキュート」で昼間にお湯を沸かす
※その他、自家消費には「電気自動車に充電する」という選択もありますが、
このスペースでは説明しきれないので、またの機会にします(笑)
これを踏まえた上で、もし、「自家消費」ではなく、「売電する」を選択されたら、
絶対にやっておいて欲しいことがあります。
それは「パワーコンディショナー(パワコン)」の交換です。
太陽光発電システムは、ざっくりいうと、「太陽光パネル」で発電した電気を、家庭で使える電気に変換する「パワコン」で成り立っています。
「太陽光パネル」は長寿命です。
法定耐用年数(減価償却の年数)は17年と国が定めていますが、メーカーによっては、20~30年持つと言われています。
(実際に40年以上パネルが使われている事例もあります)
一方「パワコン」は、一般的な家電製品と同じ、耐久年数が10年です。
10年経ってもお使いいただけますが、変換効率が落ちてくるので、発電量が減っていきます。
パネルはまだまだ発電するのに、パワコンの寿命で発電量が減るとなると、とってももったいないです。
そこで、卒FITのタイミングでパワコンを交換されれば、また10年(メーカー保証期間)は安心して、太陽光発電をお使いいただけます。
「パワコン」も、将来を見越して、今はまだ購入しない蓄電池と連携できるタイプ(ハイブリッドタイプ)を選定されるといいでしょう。
※おまけ※
「自家消費」を選んだ方も、蓄電池を導入される際に、太陽光発電と連携できるパワコン(ハイブリッドタイプ)に交換されることをおすすめします。
太陽光発電のパワコンはそのまま使えないの?というと、蓄電池を設置するなら、蓄電池用のパワコンが必要なのです。
そのため、それぞれ1台ずつパワコンが必要なので設置するスペースも必要です。
さらに、実は、とても効率が落ちるのです。
太陽光発電で発電する電気は「直流」です。パワコンによって、家庭で使える「交流」の電気に変えます。
しかし、蓄電池に貯めるには、再度「直流」に変換し、また使う時に「交流」に変換します。
確実に発電ロスが大きくなります。
そこで、ハイブリットタイプのパワコンです。
太陽光発電で発電した電力を直流のまま蓄電池に貯めることができます。また、家庭で使うときは交流に変換して使います。
1台で済むので、設置スペースも今あるパワコンと交換でOKです。
デメリットとしては、今あるパワコンの交換となってしまうため、「パワコンを取り替えたばかりだよ~」という方には、おすすめしにくいです。
でも太陽光発電システムを設置してから、1度もパワコンを変えていない方は、発電ロスが少なくなるので、メリットが大きいでしょう。
・・・以上で、卒FITのお話は終わりです!
お読みいただき、ありがとうございました!!・・・
<連載その1>
「卒FIT」ってなに?うちにも関係ある?
<連載その2>
10年たったら、「決めなきゃいけないこと」
<連載その3>
おすすめはやっぱり「蓄電池」
<連載その4>
せっかく作った電気を有効につかおう!
<連載その5>
「卒FIT」を迎えたら、絶対にやっておいて欲しいこと